雨の日こそ見に行きたい神社仏閣の「花手水」

 

 じめじめと雨が続き、出掛けるのも億劫になる梅雨シーズン。そんな時こそ、神社やお寺に足を運んで「花手水」を楽しむのはいかがでしょうか?

 

花手水の発祥地は楊谷寺

「花手水(はなちょうず)」とは、参拝前に手を清めるための施設「手水舎(ちょうずや)」の水が入った鉢に、色とりどりの花を浮かべること。インスタグラムなどのSNSでも人気を集めているので、ご存知の方も多いでしょう。

 もともとは、京都府長岡京市の楊谷寺(ようこくじ)が「四季を感じられる聖地にしたい」という思いから2017年に始めたものでした。本来「花手水」は「野外での神事で水がない時に、草花のつゆで手をこすり清めること」を意味しますが、誰にでも分かりやすいことから「花手水」と呼称することにしたのだそうです。

 

 その後、コロナ禍で感染予防から手水舎の利用を中止する寺社が増え、参拝者へのせめてものおもてなしとして「花手水」が全国に広まっていったというわけです。

 

 

雨の季節ならでは景色

 この時期の花といえば、なんといっても紫陽花(あじさい)です。花手水を行っている各地の寺社でも、赤・青・紫の色鮮やかな紫陽花を浮かべる所が多いようです。雨が降っていても手水舎に浮かべられた艶やかな紫陽花を見れば、気持ちもさわやかに浄められることでしょう。

 

近所に花手水を行っている寺社がないなら、自分で作るのもおすすめです。水を入れた器に切り花を浮かべるだけで、自分だけの花手水が楽しめます。

 

 

気分転換を兼ねて寺社を訪れてみてはいかがでしょうか?もちろん花手水を愛でた後は、お参りもお忘れなく。