飲酒後の「仮眠したから大丈夫」は大丈夫じゃない!
悲惨な交通事故を引き起こす飲酒運転。「まさか自分が飲酒運転をするわけがないだろう」と思っていませんか?
アルコール分解にかかる時間は?
道路交通法において酒気帯び運転(たは酒酔い運転)かどうかの判断は、主に呼気中のアルコール濃度を基準に行われます。
「飲酒後〇時間以内は運転禁止」のような時間の指標があれば分かりやすいのですが、実際は機械で計測されるまで「体内にアルコールが残っているかどうか」は自分でも分かりません。
また、個人差はありますが、体内でのアルコール分解能力の目安は「1時間あたり4g」と言われています。日本酒1合なら含まれるアルコールは約20gですので、分解にかかる時間は約5時間。分解にかかる時間は飲んだ量に比例するため、2合なら10時間、3合なら15時間ということになります。
アルコールは私たちが思っている以上に体内に残りやすく、十分に時間をおいたつもりでも注意が必要なのです。
仮眠をとってもお酒は抜けない?
では、アルコール分解が少しでも速く進むように、仮眠をとるのはどうでしょうか?
実は、アルコールを吸収する腸と分解する肝臓は、睡眠中は働きが弱まりまるため、アルコール分解が速くなるどころか覚醒時よりも遅くなってしまいます。飲酒後に「ひと眠りしたから大丈夫」「頭はスッキリしたから問題ない」と考えるのは危険です。
また「水をたくさん飲むとお酒が抜ける」「サウナで汗をかくといい」といった話も耳にしますが、尿や汗で排出されるのはお酒に含まれていた水分か、もともと体内にあった水分がほとんどです。そもそも飲酒後のサウナは大変危険ですので、絶対にやめましょう。
アルコール分解を速める方法は残念ながらありません。
「飲酒後に十分な時間をとれないなら運転しない」「運転する予定があるなら飲まない」を徹底しましょう。