「ご飯にする?お風呂にする?」の医学的正解
帰宅した旦那様に「お食事になさいます?それともお風呂?」とたずねる奥様。昔のホームドラマではそんな風景がよく見られましたね。
ところで皆さんは普段、食事と入浴のどちらを先にしていますか?どちらを先にするかによって、健康への影響に違いはあるのでしょうか?
どちらが先でも1時間の間隔を
食事をすると胃腸の動きを活発にするために、しばらくの間は血流が胃腸に集中します。しかしこのタイミングで入浴すると、全身があたたまって胃腸への血流が減少します。血流が減少すると消化吸収が妨げられ、胃もたれや胸やけを起こしやすくなってしまいます。
順番を逆にした場合も同じです。入浴直後は全身の血流が増加して胃腸へ血流を集中させることができず、やはり消化吸収に影響が出てしまいます。食事が先でも、入浴が先でも、少なくとも1時間は間隔をあけることが大切です。
医学的には「〇〇が先」が正解
そして本題の「どちらを先にしたほうがいいか?」ですが、専門家によれば医学的な正解は「食事が先」だそうです。
先に入浴すると、食事をしてから寝るまでの時間が短くなります。食後すぐに寝ると睡眠中に胃腸が消化吸収を行うため、脳や体が休まらず睡眠の質が低下してしまいます。また、寝ることでカロリー消費量が少なくなり、体に脂肪を貯めやすくなるため、肥満や高血圧などの生活習慣病を引き起こしやすくなるリスクもあります。
一方、食事を先に済ませれば入浴で消費できるカロリーもあるため、「食事が先」がおすすめというわけです。
とはいえ、仕事などの都合で「食事が先」を実践できないこともあるでしょう。最近はコロナ禍で「帰宅後すぐに入浴したい」という人も増えているようです。「食事と入浴の間は十分な時間を空ける」という点に注意しながら、ご自身の生活や体調に合った方法を見つけてくださいね