そうめんは古ければ古いほどおいしいってホント?

 

 冷たいそうめんが美味しい季節になりました。ささっと調理できて、暑いときでもするりと食べやすいそうめんは夏の定番メニューですよね。

 そんなそうめんですが、実は「古いほど美味しい」と言われているのをご存知ですか?

 

高級品の「ひねもの」「おおひねもの」

  そうめんは冬から春にかけて製造されますが、すぐには出荷されず、梅雨が明けるまで寝かせておくのが一般的です。

梅雨の高温多湿により小麦粉内の酵素が活発に活動し、この働きによって麺の熟成が進んで、コシや舌触りが良くなるからです。

この熟成現象のことを「厄=やく」といい、厄を1回越してから出荷されるものを「新物=しんもの」といいます。さらに寝かせて2回越したものは「古物=ひねもの」、3回越したものは「大古物=おおひねもの」と呼ばれ、希少な高級品としてそうめん通の人々に好まれているのです。

 

古ければ古いほどいいわけじゃない?

 そうめんは熟成期間が長いほどコシが増しますが、古ければ古いほどいいというわけではありません。4年が経過すると小麦粉の風味が飛んでしまうため、2~3年が限度なのです。

 また、管理の行き届いた倉庫で熟成させなければならず、スーパーなどで買ったそうめんを家で保管しても「ひねもの」や「おおひねもの」にはなりません。

環境が整っていない場所では、カビが生えたり、虫が発生したりすることもあるのでご注意下さい。

 

「ひねもの」や「おおひねもの」はなかなか手に入るものではありませんが、普通のそうめんと一味も二味も違うのだとか。機会があったらぜひ食べてみたいですね。