難聴やめまいも引き起こす“間違った鼻のかみ方”

 

 今年も花粉シーズンに突入し、鼻をかむ機会が増えた人も多いことでしょう。

ところで皆さんは正しい鼻のかみ方を知っていますか?普段、私たちは何気なく鼻をかんでいますが、間違ったやり方をしていると思わぬ病気の原因になることもあるのです。

 

ゆっくりやさしく片方ずつ

鼻をかむ時に大切なのは、とにかくゆっくりかむこと。力まかせにかむと鼓膜に強い圧力がかかり、鼻血や耳が痛くなる原因になります。

また、左右両方を一度にかむと細菌やウイルスが鼻の奥に追い込まれ、「急性中耳炎」につながることもあります。必ず反対側の鼻をおさえながら片方ずつ、あわてず、あせらず、小刻みにかむようにしましょう。

①鼻にティッシュをあてて、片方の鼻を押さえる

②ゆっくりと鼻水を出す

③もう片方も同じように鼻水を出す

④この動作を左右交互に繰り返して、鼻水が残らないようにする

 

怖い病気を引き起こす鼻すすり

そして、さらによくないのが鼻をすすることです。手元にティッシュがない時などにやってしまいがちですが、鼻をすすると鼓膜に陰圧がかかり、鼓膜が中へ凹んでしまいます。

これを繰り返していると、鼓膜が凹んだままになる「癒着性中耳炎」や中耳に水がたまる「滲出性中耳炎」、さらには耳の奥周囲の骨を溶かしてめまいや難聴を引き起こす「真珠腫性中耳炎」を発症することもあるのです。

特に花粉症の鼻水は水のようにサラサラしており、放っておくと鼻から垂れやすいため、無意識にすすってしまう人が多いようです。思わぬ病気を招かないように、鼻はすすらず、正しい方法でかむよう心がけましょう。